失業保険 自己都合退職でも給付制限が付かない場合とは?

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一般的に、自己都合で会社を辞めた場合、失業保険がもらえるまでには3ヶ月間の給付制限期間があるのはご存じだと思います。
しかし、自己都合退職であっても、会社が倒産したり解雇された場合と同じように給付制限がなく、7日の待期期間完了後にすぐにもらえるケースがあります。
今回はこのあたりを解説したいと思います。
※ここで言う失業保険は、失業給付の基本手当を指します。

  

給付制限期間とは

失業保険を貰うためには、退職後、その辞めた会社から発行される離職票をハローワークに持って行き、求職の申し込みを行います。
その後、7日間の待期期間があります。この待期期間は、自己都合での退職であろうと会社都合での退職であろうとすべての人に設けられ、当然、この間は失業保険は貰えません。
その後、会社都合退職の場合は、待機期間の翌日分から失業保険の対象になりますが、自己都合退職(自己都合退職には、重責解雇(自分のミス等で会社に多大な迷惑等を掛けた場合など)も含まれます)の場合は、さらに3ヶ月間の給付制限期間があり、この期間は失業保険を貰うことができません。この給付制限期間が終了した後からが失業保険の給付の対象となります。
会社都合退職の場合は、自分の意志に反して会社を辞めざるを得なくなり、何の準備もできていないことが多いので、給付制限がかからないですが、自己都合退職の場合は、基本的に自分の意志で退職を選択しているため、この給付制限が設けられることになります。

自己都合でも給付制限が付かない場合とは?

実は、自己都合退職であっても、この3ヶ月の給付制限が付かない場合があります。その対象になる方を「特定理由離職者」といいます。
この「特定理由離職者」に該当すれば、自己都合退職ですが給付制限は付きません。
特定理由離職者に該当するのは以下の人たちです。

1.体力の不足、心身の障害、疾病、負傷、視力の減退、聴力の減退、触覚の減退等により離職した者
→簡単に言えば、病気や大きなけがでその会社で働くことが出来なくなった場合です。ただ、病気等で働けない場合は失業保険(基本手当)は受給できませんので、離職後も病気等で依然働けない状態の場合は、失業手当ではなく傷病手当の申請をすることになります(病気が治り働ける状態になってから失業保険(基本手当)を貰うこともできます)。
添付書類として医師の診断書等が必要になります。

2. 妊娠、出産、育児等により離職し、雇用保険法第20条第1項の受給期間延長措置を受けた者
→妊娠、出産等で退職し、かつ、失業保険の受給期間延長をしていなければなりません。受給期間延長をしているということは、そもそも30日以上は働けないことを意味しているので、この場合は、退職してすぐに受給というケースではありません。
添付書類として受給期間延長通知書等が必要になります。

3.父若しくは母の死亡、疾病、負傷等のため、父若しくは母を扶養するために離職を余儀なくされた場合又は常時本人の看護を必要とする親族の疾病、負傷等のために離職を余儀なくされた場合のように、家庭の事情が急変したことにより離職した者
→家族等の扶養や看護・介護が必要となるため、現在の仕事ではそれらが出来なくなるために離職した場合等が考えられます。ただ、失業保険は働くことが出来る状態でないと受給はできないので、看護や介護に専念する場合は、その間は受給できないので、長期にわたる場合は、受給期間の延長を申請することになります。
添付書類として医師の診断書、扶養控除申告書等が必要になります。

4.配偶者又は扶養すべき親族と別居生活を続けることが困難となったことにより離職した者
→様々な理由により、今まで別居していた親族と、同居しなければならなくなり、そのために通勤とが困難になり離職した場合等が考えられます。
添付書類として、転籍辞令、住民票の写しなどが必要になります。

5.次の理由により、通勤不可能又は困難となったことにより離職した者
  (a) 結婚に伴う住所の変更
  (b) 育児に伴う保育所その他これに準ずる施設の利用又は親族等への保育の
   依頼
  (c) 事業所の通勤困難な地への移転
  (d) 自己の意思に反しての住所又は居所の移転を余儀なくされたこと
  (e) 鉄道、軌道、バスその他運輸機関の廃止又は運行時間の変更等
  (f) 事業主の命による転勤又は出向に伴う別居の回避
  (g) 配偶者の事業主の命による転勤若しくは出向又は配偶者の再就職に伴う
   別居の回避
→上記の理由で、通勤が困難になった場合(概ね通勤時間が往復で4時間以上となった場合)が該当します。
添付書類は、通勤が困難になった理由によってかわります。

まとめ

以上のように、様々な理由で自己都合退職に該当したとしても、給付制限が付かない場合があります。ただ、例えば、病気を理由に退職したとしても、すべてのケースにおいて給付制限がなくなるわけではありません。最終的には、管轄のハローワークが判断を下しますので、この点についてはくれぐれも注意が必要です、給付制限が付かないと思って辞めたのに、結果、特定理由としては認められず、給付制限がついてしまったというケースもあります。心配な場合は、事前にハローワークに確認しましょう。

社会保険労務士事務所アクティブイノベーション

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