通勤手当は支払わなくても違法にならないか?

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たまに労働者の方から「うちの会社は、通勤手当が全く出ないのだがこれは違法ではないの?」というご相談を受けることがあります。
たしかに、ほとんどの会社が交通費を支給しているので、このようにお考えになるのは不思議ではありません。では、法的に問題がないのかを解説していきたいと思います。

  

通勤手当の支払いが無くても直ちに違法とは言えないが・・・

私も社会保険労務士としていくつかの会社の顧問をさせていたいており、多くの会社の給与明細を拝見してきましたが、ほぼすべての会社で通勤手当・交通費の支払いがあります。ただ、当然ですが、その計算方法は会社によってまちまちです。どういった計算で支給するかは就業規則等に記載されており、基本的には、会社が自由に決めることができます。ただし、一度決めたら、そのとおりに支給しなければなりません。

では、通勤手当の支払いが全くない場合は、違法となるのでしょうか?
労働基準法等には、通勤手当や交通費に関して直接規定する条文はありません。つまりは、支払うか支払わないかは会社の自由です。
ただし、例えば、面接時には交通費の支払いがあると説明されていたのに、実際には支払いがなかった場合や労働契約書には、支給ありとなっているのに支給されない場合には、契約違反となり会社に支払い義務が発生することになります。
まずは、労働契約書を確認してみてください。もし、労働契約書を交わしていない場合は、今からでもいいので会社に契約書を交わすように促してください。また、同時に、就業規則があるのであれば、就業規則も確認してください。就業規則(賃金規程)に通勤手当の項目があり、そこに支給条件等が記載されているはずなので、それを確認してください。
それらを確認し、本来は通勤手当が支払われることが判明したら、会社に支払いを求めてください。それでも支払いを拒否された場合は、労働基準監督署に相談しましょう。

労働契約書に通勤手当のを支払う旨の記載がなく、また、就業規則にも通勤手当に関する記載がない場合は、残念ながらその会社では通勤手当の支払いがもともと無いことになりますので、通勤手当をもらうことはできません。その場合は違法ではありません。

まとめ

就職してから、「こんなはずじゃなかった」と後悔することを防ぐためにも、面接時に、給与や労働時間の詳細な労働条件をできる限り確認しておくことが必要です。「ちょっと聞きずらいな」と思うことがあるかもしれませんが、入社してから後悔するよりはずっといいはずです。詳細な労働条件を教えてくれないような会社は、むしろ入社すべきではありません。
世の中にはまだまだいわゆる「ブラック企業」が存在します。そういった会社に当たらないためにも面接時に疑問点は伝え、入社が決まったら必ず労働契約書を交わしましょう。

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