朝の朝礼や体操の時間が労働時間に含まれていない会社

ブラック企業の見極め方

新しい会社では、行うことが少なくなってきましたが、社歴が長い会社や中小の工場や建設現場なのでは、始業時間前に、朝礼やラジオ体操を行う会社はあると思います。
だれもなにも文句を言わない会社もあるとは思いますが、不満を持っている方もまた多いのではないでしょうか?始業時間前の朝礼や体操が労働時間に含まれていないことについて問題ないのでしょうか?解説してみたいと思います。

そもそも朝礼や体操が労働時間に含まれるのか?

例えば、9時始業の会社で、9時から朝礼や体操を行う会社は問題ありません。しかし、9時よりも前、10分から20分くらい前に朝礼を始めたり、体操を行わせていた場合、問題はないのでしょうか?

あくまで一般的にですが、例えば、朝礼の場合は、ほぼ会社にいる人全員が参加し、もし、朝礼に無断で遅刻したら上司から注意を受ける、又は、朝礼に何回か遅刻すると人事査定に影響するなど、実質的に強制参加と判断される場合には、これは労働時間になります。

体操についても同じことが言えます。ほぼ強制的に参加させられているのであれば、これも労働時間になります。

逆に、完全に参加が自由な場合、実際に、毎回、何人かは不参加で、朝礼や体操に参加しなくても上司からは特に何も言われず、人事査定にも全く影響しないのであれば、これは強制ではないと判断されますので、労働時間にはなりません。

そのため、会社によって朝礼や体操の時間が労働時間になる場合とならない場合があります。

ただ、朝礼や体操を始業時間前に行う会社のほとんどは前者(強制参加)なのではないでしょうか?

前者(強制参加)の場合、会社は、従業員に対しその分の時間外労働手当を支払はなければなりませんが、ほとんどの会社が支払っていないと思います。

上記のようなことを仮に従業員が会社に言った場合、会社は必ずと言っていいほど以下のように話します。

「強制したことはない」または、「従業員のためにやっていることだ」

確かに、明確に言葉で直接的に各従業員に「朝礼に参加しなさい」とは言っていないかもしれません。しかし、先ほども書いたように事実上、強制と判断される状況であれば、それは労働時間になるのです。

実際に労働基準監督署の臨検が入り、監督署から朝礼の時間を労働時間に含めるように指示され、未払い賃金を支払ったケースはいくつか存在します。

朝礼の様子

まとめ

最初に書いたように、まだまだ始業時間前に朝礼や体操を行う会社は多いです。しかし、このことについて全く疑問を持たない社風や、経営者の考え方は、ブラック企業に通じるものがあるのではないでしょうか?

本当に従業員のためを思っているのであれば、就業時間内にやればよいことです。わざわざ、始業時間前にやる意味は何でしょうか?その分の手当を払いたくないだけだと思います。

それで本当にホワイト企業と言えるのでしょうか?

その会社で始業前に朝礼や体操があるかどうかは、実は入社してみないとわからない場合が多いです。もし、心配な場合は、面接時にそれとなく聞いてみても良いのではないでしょうか。

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