扶養家族が増えたら社会保険料は上がるのか?

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結婚したり、子供が生まれたりなど、扶養家族が増えるケースというのは結構ありますが、その際、ご質問を受けるケースが多いです。
昔から多い質問の一つに、「扶養家族が増えたら社会保険料は増えるのですか?」というものです。社会保険が何を指すのか、社会保険の加入状況がどうなのか等によって答えが変わるので、順に解説してみたいと思います。

  

健康保険料が増える人、増えない人

社会保険は、健康保険と年金に分けられますが、まずは、社会保険の中で健康保険について解説したいと思います。
健康保険は、さらに大きく分けて2種類があります。会社員や公務員等が加入する「健康保険」と自営業者等が加入する「国民健康保険」の2つです(この2つ以外に後期高齢者医療制度もありますが、分かりにくくなるのでここでは省略します)。
会社員等が加入する「健康保険」では、被扶養者がどれだけ増えても、それを理由に健康保険料が上がることはありません。親を扶養に入れても、兄弟を扶養に入れても、子供を何人扶養に入れても、上がりません。
会社員等が加入する「健康保険」は、その方の給料から算出した「標準報酬月額」によって決まるためです。そのため、給料が上がれば保険料も上がりますし、給与が下がれば保険料も下がります。給与の額のみが保険料を決定する要素と言えます。ですから、例えば給料は同じですが、Aさんは被扶養者が0人、Bさんは被扶養者が10人いたとしても、保険料は同じになります。

一方、自営業者等が加入する国民健康保険は、先ほどの会社員等の健康保険等は違い、扶養する家族が増えると、国民健康保険料は増えます。
厳密にいえば、国民健康保険にはそもそも「被扶養者(扶養される人)」という考え方がありません。家族であっても一人一人が被保険者であり、便宜的に世帯主に保険料の支払い義務を課していると言えます。
そうは言っても、分かりにくいので、ここでは被扶養者という言葉を使いますが、先ほども書いたように、被扶養者が増えれば、国民健康保険料も増えます。
国民健康保険料は、その世帯の総収入と人数で計算されるため、単純に人数が増えるだけでも保険料は上がることになります。

年金保険料はどうなるか?

年金には、厚生年金と国民年金がありますが、これらの保険料は、扶養家族が増えたらどうなるでしょうか?
まず、厚生年金保険料ですが、厚生年金は会社員等が加入するわけですが、扶養家族が増えたからと言って、それを理由に保険料が増えることはありません。さきほどの健康保険と同様、給与の額のみで保険料が決まるため、扶養家族の有無やその人数は関係ありません。

では、国民年金保険料はどうでしょうか?
まずは、国民年金の被保険者の種類をおさらいしておきます。
国民年金には、「第1号被保険者」「第2号被保険者」「第3号被保険者」の3種類があります。
第1号被保険者・・・個人事業の事業主や20歳以上の学生など
第2号被保険者・・・会社員や公務員など勤務先で厚生年金・共済年金に加入している方
第3号被保険者・・・上記第2号被保険者に扶養されている配偶者

自営業者などの第1号被保険者の方が、結婚した場合、その配偶者を扶養していたとしてもその配偶者も同じ第1号被保険者になるので、世帯で考えると保険料は2人分いるので保険料は増えると言えます。その夫婦に子供が生まれ、その子供が20歳になった場合も、その子供を扶養していたとしても子供も第1号被保険者なので同じく保険料がもう一人分かかります。よって、保険料は増えます。

では、会社員等の第2号被保険者はどうでしょうか?第2号被保険者の方が結婚し配偶者の方を扶養する場合、その配偶者は国民年金の第3号被保険者になり、保険料はかかりません。つまり、保険料は増えません(ちなみに第2号被保険者は厚生年金保険料のみを支払い、国民年金保険料の支払いは必要ありません。考え方としては厚生年金保険料の中に国民年金保険料も含まれていると考えてください)。この第2号被保険者に扶養される配偶者は健康保険料も国民年金保険料もかからないということになります。
この第2号被保険者に子供が生まれ、その子供が20歳になり、同様に扶養している場合は、その子供は配偶者とは違い、国民年金の第1号被保険者になります。そのため、国民年金保険料がかかります。健康保険料はかかりませんが、国民年金保険料のみがかかることになります。
たまに、会社員等で子供を健康保険の扶養に入れたら、子供の国民年金保険料も払わなくて良いと考えている方がみえますが、子供の国民年金保険料は、20歳以上でその子供がどこかに就職したり、結婚して相手の扶養に入らない限りかかりますのでご注意ください。

まとめ

正直、保険料が増えるケース、増得ないケースというのは、各家庭の状況によってまちまちなので、上記のような説明で正確に伝わったかどうか不安なところです。なかなか、文章では難しい部分もありますので、もし不安な方は、年金事務所や健康保険組合等へお問い合わせください。

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